カートとピンボードは、Boardがバージョン8で提供する新しいユーザレポート環境の2つの側面です。
すべてのユーザはお気に入りのレポート及びチャートをカートに保存して、ユーザごとに定義される新しいレポートオブジェクトであるピンボードを作成出来ます。
つまり、カプセルは共有されますが、ピンボードを共有することは出来ないため、各ユーザは各自のピンボード設定を持ちます。
Board 8以降、お気に入りのオブジェクトをBoardのカートに収集出来るようになりました。この章の最後に説明されているように、カートに入れたオブジェクトは、ピンボードの作成に使用出来ます。
カートにすべてのオブジェクトを追加できるわけではありません。概して、レイアウトを持つものであればカートに追加出来ると言えます。
カートに追加できるもの:
カートに追加できないもの:
オブジェクトをカートに追加する方法は以下の2とおりです。
オブジェクトに名前を付けるように求められます。
[OK]をクリックすると、チャート内にオブジェクトが配置されます。
これ以降は、カートオブジェクトをSmartViewと言います。
SmartViewはいくつでも好きなだけ追加出来ます。
注:
SmartViewを作成し、オブジェクトをカートに追加すると、画面選択が保存されます。
SmartViewはデータベースごとに分割されます。各データベースグループ内で、右側にあるメニューを使用してオブジェクトを再編成して名前を変更したり、サブグループを作成したり、オブジェクトをカートから削除したり出来ます(以下の図を参照)。
注:
各ユーザは独自のチャートを持ち、チャートを共有することは出来ません。
SmartViewをダブルクリックすると、ピンボードが開きます。
ピンボードはインタラクティブなSmartViewの集合です。
ピンボードの使用方法について説明する前に、いくつかのSmartView及びピンボードプロパティについて説明します。
この図はピンボードの外観を示しています。
SmartViewをピンボードに入れると、Boardはレイアウトオブジェクトを表示し、ユーザとSmartViewとのインタラクションを可能にするウィンドウにSmartViewを入れます。ユーザはこのウィンドウをリサイズし、移動し、閉じることが出来ます。
以下の画像は、カートにDataViewを追加し、次にピンボードに追加するSmartViewのサンプルを示しています。主なインタラクティブボタンには番号が付けられています。左側にある凡例を参照してください。
1.[注釈を表示/非表示(Show/Hide Annotations )]
注釈領域を表示したり非表示にしたりします。
2.[チャートを表示/非表示(Show/Hide Chart)]
DataViewレイアウトに基づいてチャートを表示したり非表示にしたりします。列エンティティがチャートスタイルを決定します。それ以外の場合は、時間エンティティ列に対して直線チャートが使用されます。
このボタンはDataView SmartViewにしか存在しないことにご注意ください。チャート、コックピット、及びバブルチャートSmartviewで、このコマンドは[DataViewを表示/非表示(Show/Hide DataView)]に置き換わり、アイコンで示され、同じチャート、コックピット、又はバブルチャートのレイアウトを持つDataViewを表示したり非表示にしたりします。
3.[印刷]
SmartViewを印刷します。
4.[Excelへのエクスポート(Export to Excel)]
DataViewをExcelにエクスポートします。
5.[選択]
通常の選択パネルを開きます。選択は選択されたSmartViewに適用されますが、ピンボード全体には適用されません。
6.注釈領域
注釈が含まれます。注釈の内容及びスタイルを編集するにはこの領域をダブルクリックします。注釈を表示したり非表示にしたりするには[注釈を表示/非表示(show/hide annotations)]をクリックします。
7.チャート領域
チャートが含まれます。チャートを表示したり非表示にしたりするには[チャートを表示/非表示(show/hide chart)]をクリックします。
チャート領域は、元のSmartViewにDataViewが含まれている場合にのみ非表示にすることが出来ます。 ドリルダウンは、元のSmartViewがチャートである場合にのみ可能です。それ以外の場合は、DataView領域にドリルダウンする必要があります。 チャートの列または行をクリックすると、セルに対応するDataViewがハイライト表示されます(DataView SmartViewのみ)。
8.[ウィンドウを閉じる(Close Window)]
ピンボードからSmartViewを削除し、SmartViewに対する保存されていない変更はすべて失われますが、警告メッセージは表示されません。
9.DataView領域
DataViewが含まれます。DataViewを表示したり非表示にしたりするには[DataViewを表示/非表示(show/hide DataView)]をクリックします。
DataView領域は、元のSmartViewにDataViewが含まれている場合にのみ非表示にすることが出来ます。
10.[ドリルダウン]
通常のドリルダウン
11.[行チャート(Row Chart)]
選択した行のみにチャートを制限します。
12.[リサイズ]
この角をドラッグしてウィンドウをリサイズします。
レイアウトの変更は、チャート及びDataViewに対してのみ行うことが出来ます(コックピット及びバブルチャートレイアウトは変更できません)。チャートのレイアウトは、チャートを右クリックし、レイアウトをクリックするという従来の方法でも変更出来ます。DataViewレイアウトを変更するには、ドラッグアンドドロップレイアウトを使用する必要があります。