Board 7のアーキテクチャは、「サービス指向アーキテクチャ」(SOA)モデルに基づいています。このアーキテクチャでは、「サービスプロバイダ」として機能するBoardサーバプログラムと、一連のサービスコンシューマであるクライアントプログラム(具体的にはBoard 7クライアント、MS-Officeアドイン、及びWebブラウザクライアント)を識別することが出来ます。
Boardクライアント及びOfficeアドインは、フロントエンドユーザプログラムです。
Boardサーバは、BOARDデータベースに対する全ての処理を実行する多次元データベースエンジンです。集約、計算、選択、プロシージャ、データインポートプロシージャ、及びBOARD多次元データベースが関与するその他のインタラクションを全て実行します。また、BOARDユーザから受信する接続も処理します。さらに、ユーザ認証を実行し、セキュリティ制限や権限を適用し、多次元処理を実行するためにユーザ要求を複数の実行スレッドに送信します。
BOARDデータベースは、ストレージデバイス上に存在するデータベースファイルです。BOARDデータベースは、ディレクトリに保存された一連のファイルです。Boardサーバが稼働するマシンのハードディスク、又はBoardサーバに接続されたストレージデバイスに保存出来ます。
クライアントとサーバ間の通信には、ROAR(Remote Object Access & Replication)と呼ばれる専用プロトコルが使用されます。このプロトコルは、非常に優れた通信パフォーマンスを実現し、WANやインターネットなどの低帯域幅接続でも効率的に動作するようにデザインされています。Board 7のROARプロトコルは、Microsoft .Net Framework 3.5のWindows Communication Foundation(WCF)クラスを基盤とするデータフォーマット規約で、BoardクライアントプログラムとBoardサーバプログラム間の通信に使用されます。
ROARプロトコルは、圧縮データストリームを通してライアントのメモリー(Boardクライアント)からサーバのメモリー(Boardサーバ)にデータを転送します。基本的に、このテクノロジは、XMLA及びODBOの冗長な業界規格に比べて効率的です。リモート接続において優れたパフォーマンスを実現するようにデザインされた特殊なROARプロトコルにより、BoardクライアントとBoardサーバ間のダイアログで生成されるデータトラフィックは非常に少なくなります。